約束された、障害者の記録

闘病<膀胱炎、眼球破裂、肺炎、虫垂炎、鬱、副鼻腔炎、脳梗塞、高次機能障害、緑内障、突発性難聴、鎖骨骨折、神経失調性失神、多発性肋骨骨折、腰椎圧迫骨折、外傷性気胸、骨粗鬆症、坐骨神経症、頚椎症>


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2019年11月25日 病室移動決定!

朝から、看護師がざわついていた。寝たきりの患者さんの点滴が漏れていたらしく、でも、何も主張できない彼女は、そのまま我慢していたらしい。ナースコールも押せなかったのか。布団もパジャマも全部、びしょぬれだった。なんとも痛ましい…。誰が失敗したのかもわからない看護師に、とても迷惑しているが、誰にでもあることなので、本気で文句は言えない。
実際、私の母も、同じ病院で入院してた時、点滴漏れの常習犯だった。それは、不摂生な生活をつづけた患者のせいでもある。で、ないときもある。
検査に向かう途中、看護師との雑談で訳を聞いた。動脈硬化でタイヤのように固くなった静脈に注射針が思ったように入らず、はじめはうまくいったように見えるが、のちに抜けることがあるという。あなたは若いから、スイスイ入る。だから誰のせいということでもない。そのストレスフルの中で苦しんでる、救急科看護師を見ていると本当に頭が下がる
母の介護休暇中、同じ病院の二つの病棟に面会していた時には、「ちょっと、個性的な患者がいるねぇ」レベルで母も私も、病院そのものに好意的だった。病棟によって、こんなに違うなんて。


その朝、思わぬビッグイベントが用意されていた。
「今日から、この部屋を寝たきり患者の部屋にします!」緊急病棟だから仕方ない。空いてるベッドから埋められていくが、他の病室からも苦情が殺到したようだ。
「お向かいがうるさいでしょ、スミマセン」、いや、あなたのせいでもないし。「夜中の物音が気になるけど、どうせ痛みで、眠れないし」。入院は非日常であり、認知症を疑っていたし、これまでに何度も入院してきたから、たいていの事は、受け入れる方だった。
とにかく、ありがたいのには変わりはない。良く眠れた...。
元居た、私の病室は、手のかかる人ばかりになり、私は、他の病室に移動となった。
同部屋の人たちはそれぞれ個性はあったが、みんな毎日、次々と卒業していった。とうとう、一人になり、新しく入院してきた方が、また別の意味の困ったちゃんだったのだ...。

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